多くの方にはあまり無関係のことで恐縮ですが,2015年に作成された形成外科の診療ガイドライン(つまり,診療の支え,羅針盤のようなものです)このたび改訂,第2版として発刊されました!
開業してから,いろいろなことを初診に立ち返って見直すことも多く,その際やはり頼りになるのはガイドラインですが,,なんとわたくしも名誉あることにガイドライン委員として作成に携わっています❢❢

思えば大学勤務医時代にお話を頂戴し,お断りする理由もなく気軽にお引き受けしたわけですが,これが何ともなかなか大変な作業でして,足掛け4年!の歳月を経ることになるとは思ってもみませんでした..。(ただ末端のわたくしがバタバタした作業は,最初の日本語英語問わずの山のような論文の選別と解析がピークで,それ以降は統括責任者の先生や班長の先生,同じガイドライン委員の先生オンブに抱っこでしたが..。)

わたしが担当したパートは,「多合趾症」と呼ばれる四肢先天異常のなかでも比較的頻度の高い疾患です。この疾患の多くは,生まれつき足に‘6番目の指‘があり隣り合った指が癒合しているものです。
治療は手術が原則なのですが「単純に多い一番外側の指を切除すればいい!」という乱暴なものではなく,指の大きさや骨の変形,爪の形,指軸などを慎重に検討して,手術計画を練るところに,ひとつの形成外科的なエッセンスを感じます。

開業してからは関わることが少なくなった疾患ですが,何かご相談事があればお気軽にお尋ねください。