形成外科とは

形成外科とは

形成外科とは、主にからだの表面に生じた疾患や怪我を治療する外科です。

怪我、火傷、皮ふ腫瘍、皮ふのあざなどから、怪我や皮ふ腫瘍切除後のきずあと、加齢などが原因でからだに生じた整容的・機能的な不満足を、治療の対象としています。

すりきず、きりきず、火傷の治療

日常生活で最も多く遭遇する、外力により生じた皮膚・軟部組織損傷、いわゆる「すりきず(擦過創)」や「きりきず(切創、挫創)」、「火傷(熱傷)」ですが、初期治療がその後のきずあとの仕上がりを大きく左右します。専門医での治療をお勧めします。

すりきず

すりきず

すりきずは、道路や塀などに擦りつけたことにより、皮ふがすりむけた状態のことです。きずの状態によっては、縫合を必要としないことも多いですが、きずの中に砂利やごみが入り込み、皮ふの中に残ってしまうこともあります(外傷性刺青といいます)。
そのため、受傷早期に十分な洗浄やブラッシングが必要となります。

きりきず

きりきず

きりきずは、ガラスや包丁など鋭利なもので皮ふが切れた状態のことです。受傷部位や深さによっては、神経や血管、腱の損傷を伴うこともあるため、受傷早期に専門医の診察を受ける必要があります(受診までの目安の時間として、一次縫合が可能な時間(ゴールデンタイムといいます)は、受傷後6~8時間以内とされます)。

火傷

火傷

火傷は、皮ふに高温が作用したために起こる皮膚損傷のことです。受傷した部位、大きさ、深さによっては、治ったきずあとが目立つことや、ケロイド(盛り上がって治ること)や拘縮(きずぐちのひきつれ)などの後遺症を起こすこともありますので、注意が必要です。

きずあと、ケロイドの治療

きずあと、ケロイドの治療

怪我や手術のきずあとが、しばらくしてから赤く盛り上がって治ることがあります。
これは、創傷治癒が過剰に起こった反応とされ、臨床的には肥厚性(ひこうせい)瘢痕(はんこん)、ケロイドと大別されます。
両者の違いは、「きずの長さを超えない」「数年以内に自然萎縮する」ものを肥厚性瘢痕、「きずの範囲を超えて」「消退傾向を示さない」ものをケロイド、とされますが、日常診療においては境界があいまいなものもたくさんみられます。

肥厚性瘢痕やケロイドは、整容的な問題とともに、痛みや痒みを伴うこともあり、大変不快なものです。
またその治療は難渋するケースもあり、塗り薬や圧迫、注射、手術などを組み合わせて対応することになります。

箱崎どいクリニックでは、あなたの症状に応じて、いくつかの治療法を提案させていただきます。

ほくろ、できもの、その他皮ふ腫瘍

ほくろ、できもの、その他皮ふ腫瘍

皮ふのできものをひとまとめにして皮ふ腫瘍といいますが、「ほくろ」や「脂肪のかたまり」と呼ばれるものから、「皮ふがん」と呼ばれる悪性腫瘍までいろいろあります。
治療には悪性腫瘍かどうかの見極めが特に重要ですが、見た目だけでは良性や悪性の判別がつかないことも多く、必要に応じて一部分を切除して検査に出すなどして、診断をつける必要があります。
気になる皮ふのできものがございましたら、一度専門医の診察を受けることをお勧めします。

  • レーザー機器など保険適応外の機械を利用した治療は自費診療となります。
  • 状態によっては、高度専門医療機関へご紹介することもあります。

ほくろ、できもの、その他皮ふ腫瘍についてよくあるご質問

手術~手術後の流れ、その後のフォローアップについて教えてください。
手術はすべて部分麻酔を用いた日帰り手術です。腫瘍の大きさや手術の内容にもよりますが、基本的には術翌日から洗顔、シャワー浴がOKです。術後問題なければ、5日~7日目に抜糸を行います。摘出した組織は、詳しい病理検査へ提出します。病理検査結果は、7日以上かかることもありますので、抜糸時に結果がそろっていない場合は、後日説明します。
ダウンタイム、副作用などについて教えてください。
傷あとは必ず残りますが、なるべく目立たない形にします。術後3ヵ月~半年くらいかけて少しずつ成熟した白い傷あとになります。その間、紫外線などの外的刺激が加わりますと、色素沈着が残存することもありますので、露光部や間擦部では遮光テープの併用などを推奨しています。

まぶたの治療

うわまぶたが挙がりづらく、垂れ下がったままの状態のことを「眼(がん)瞼(けん)下垂(かすい)」と呼びます。
先天的にまぶたを挙げる筋肉が弱い方もいますが、それ以外に加齢が原因で起こることや、最近では若い方でもハードコンタクトレンズの長期使用者にみられる腱(けん)膜性(まくせい)眼瞼下垂が注目されています。
目の開きが悪いため、眠たそうな印象を与えるなどの整容的な問題に加え、目や首、肩が凝る、視野が狭い、疲れやすいといった様々な随伴症状を伴います。
当院では、あなたの症状にあわせた治療法を提案させていただきます。

  • 手術は、局所麻酔で行う日帰り手術です。
  • 基本的に保険診療ですが、完全に美容目的のものは、自費診療となります。

まぶたの治療についてよくあるご質問

手術後の流れ、フォローアップについて教えてください。
手術当日は、まぶたにガーゼなどを貼りますが、術翌日から外して洗顔やシャワー浴も可能です。腫れや皮下出血を抑えるため、術当日から3日目まではしっかり冷却することを指導しています。術翌日一度診察させていただき、問題なければ、5日~7日目に抜糸を行います。腫れの影響が数週間~半年程度ある方もいらっしゃいますので、その後も定期的に通院していただきます。
ダウンタイム、副作用などについて教えてください。
まぶた周囲の薄い皮ふの下には毛細血管が密集しているため、術後の腫れや皮下出血斑が数週間から半年程度持続する方もいらっしゃいます。また副作用としては、出血や皮下血腫、感染に加え、挙上不十分、閉瞼困難、左右のアンバランスなどが挙げられます。
その際修正手術なども可能ですが、十分に腫れがひいた時点で再度確認したのちに判断することをお勧めしています。

腋臭症(わきが)、多汗症の治療

汗腺には「エクリン汗腺」と「アポクリン汗腺」があります。このアポクリン汗腺から分泌された汗が雑菌と混ざり、分解されることで、「わきが(腋臭症[えきしゅうしょう])」と呼ばれる、強い独特な臭いを発する状態になります。
当院では、腋臭症の症状の程度に応じて、皮弁法によるアポクリン汗腺の除去など、いくつかの治療法を提案させていただきます(保険適応)。
また、特にエクリン汗腺から必要以上に汗が分泌される病態を、多汗症と呼びます。
腋窩多汗症には、ボトックス治療も提案させていただきます(保険適応)。

  • 手術は、局所麻酔で行う日帰り手術です。
  • 手術は片側ずつ行い、日を改めてもう片方を行います。

腋臭症(わきが)、多汗症の治療についてよくあるご質問

手術後の流れ、フォローアップについて教えてください。
術後皮ふの下に血液がたまらないように、細いチューブ(ドレーンといいます)を挿入し、ガーゼを分厚く当てて圧迫します。そのため、術後数日ドレーンが抜けるまで通院が必要となります。(通院日数は個人差があります。)シャワー浴は、ドレーンが抜けた翌日から創部を濡らさないようにしてOKです。7日目に抜糸を行います。
ダウンタイム、副作用などについて教えてください。
ワキの比較的薄い皮ふの下に毛細血管が密集しているため、術後の出血や皮下血腫が合併症として存在します。そのため細いチューブ(ドレーンといいます)を挿入し、ガーゼを分厚く当てて圧迫することで予防します。また、その他合併症としては、わきの下の汗腺と同時にわきげの毛根の剪除も行うため、脱毛や減毛も生じます。
皮膚やお肌のトラブルやお悩み
お気軽にお問い合わせください。
お電話での問い合わせ
092-643-7765
受付時間
9:30-18:30
メールでの問い合わせ